夫のバンコク駐在同行中に日本語教育のボランティアを経験し、日本語を教えることの難しさを知り、日本語教育能力検定試験を受験。その後、非常勤講師としてバンコクの私立高校、国立大学に勤務。その間、研究会や勉強会を通じて多くの方々から学ぶとともに更なる勉強不足を実感し、娘の高校入学のための帰国を期に大学院を受験。
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大学では英語学を専攻し、言語学や教育に関心はあったものの一般企業希望で、コンピュータメーカーに営業職として就職し、約6年間勤めました。
その後、夫がバンコクに転勤となり、当時3歳の娘とともに同行しました。お稽古ごとをひと通り経験して気持ちに余裕ができた頃、高校の日本語クラスを手伝うボランティア活動があることを知り、以前から興味のあった日本語教育に再び関心を持つようになりました。結局、まだ小さかった娘の帰宅時間と合わず、この活動には参加できませんでしたが、これをきっかけにバンコクで行われる日本語教育関係の催し物やタイ国日本語教師会のセミナーに参加するようになり、タイ国内で日本語教育が思いのほか盛んであること、多くの日本人が活躍していることを知りました。その後、知人の後を引き継ぎ、日本人学校のタイ人のお母様方に自宅で日本語を教えるボランティアを経験しましたが、この時改めて日本語を教えることの難しさを実感し、勉強の必要性を知ることになりました。
そこで、比較的自由な時間が持てる駐在中に勉強しておきたいと思い、日本語能力検定試験を受験しました。試験に合格した頃、日本語教育の一般向け集中セミナーがバンコクで開催されることを知り、飛びつくように参加しました。セミナーでは現場での経験豊富な講師から具体的な教授法を中心に、日本語教育の実際について、約20名の仲間達とともに学びました。互いに教師・生徒役になり模擬授業も行いました。仲間達は殆どが日本語教育に対する興味関心を何らかのかたちで活かしたいという思う主婦で、良い刺激になりました。
セミナー終了後、知人の紹介があり、私立高校で週1コマの漢字授業と3コマのアシスタントを担当しはじめました。また、企業での勤務経験があったことから、その半年後から大学で非常勤として「日本語ビジネス会話」などを担当する機会を得て、約4年半をすごしました。その間、大学、セミナー、タイ国日本語教師会で多くの日本語教育関係の方々と知り合い、勉強会に参加し、年次セミナーで共同発表を経験するなかで、日本語教師としての更なる勉強不足を感じ、もう少し専門的な勉強が必要だと思い始めました。同じ勉強会に参加していた先輩教師が大学院に進学したことから大学院進学を意識しはじめ、娘の高校入学に伴う帰国を期に入学できるよう、前年の夏から準備し秋に受験、翌年の4月に入学しました。